✅@2023-05-19T08:50D90 AM4-2023F-5
有限Fourier変換(2)
簡単な例題を通して、有限Fourier変換が正しく行えるようになる。
授業スライド使わず、板書するとのこと
中身変えるのかな
$ \mathcal{X}:t_\bullet\mapsto k\mapsto\frac12A_0+\sum_{0<n<\frac N2}\left(A_n\cos\frac{2\pi}{T}nt_k+B_n\sin\frac{2\pi}{T}nt_k\right)+\frac12A_{\frac N2}\cos2\pi\frac{t_k}{T}\frac N2で観測シグナルを表現する
$ {\cal X}(t)_kが観測シグナル
$ \cos2\pi\frac{t_k}{T}\frac N2は$ \frac kN=\frac{t_k}{T}より$ (-1)^kとなる
$ t_k=k\varDelta tと$ N=\frac T{\varDelta t}より$ \frac kN=\frac{t_k}{T}
N個のFourier係数$ A_0,\cdots A_{\frac N2},B_1,\cdots\ B_{\frac N2-1}を用いる $ B_0=B_{\frac N2}=0なので省いた
$ {\cal X}から$ A_\bullet,B_\bulletを求めるために、離散Fourier変換を用いる $ C=\frac12(A_n-iB_n)とすれば、
$ {\cal X}(t)_k={\cal F}^{-1}_N(C)_k=\sum_{0\le n<N}C_ne^{2\pi i\frac kN n}
だから、
$ C_k={\cal F}_N({\cal X}(t))_k
となる
三角波の復習
$ \sin\frac{2\pi}{T}ntは周期$ \frac Tn、振動数$ \frac nT $ nが大きくなるほど波が細かくなる
今日の話題
$ C_nの振動数を求める
$ C_n={\cal F}_N({\cal X}(t))_n=\frac1N\sum_{0\le k<N}{\cal X}(t)_ke^{-2\pi i\frac nNk}
$ {\cal X}(t)_kは$ kで一意に決まる定数なので、振幅成分と解釈していい
ということは、振動数成分は$ e^{-2\pi i\frac nNk}だけで決まる
よって、$ C_nの振動数は$ \frac{k}{N}=\frac{t_k}{T}?
ここなんかおかしいな……
$ C_nの振動数は$ nで決まる
一つの振動数で表せない
だから、変換しないで求めないと行けない?
だがそしたら$ {\cal X}(t)_k=\sum_{0\le n<N}C_ne^{2\pi i\frac kNn}=\sum_{0\le n<N}C_ne^{2\pi i\frac {t_k}{T}n}から取り出さないといけない?
そもそもこの式だけから$ C_nの振動数を$ \frac nTだとしていいのか?
$ C_nがどの振動数成分の三角波の振幅か、つまり対応する三角波の振動数を聞いているのか
$ C_nを虚部と実部に分解する作業はあまりやらない
$ |C_n|で振幅を調べる
問題
N 個の観測データを ∆t 秒刻みで得ている.観測データをX0, X1, . . . XN−1 とする.前ページのFourier係数An および Bn は何Hz の振動数成分に対する振幅か? また,最も高い振動数成分に対する Fourier 係数は何か? そして,その振動数は? 前回やったが、もう一度やるかtakker.icon
$ C_n=\frac1N\sum_{0\le k<N}X(k)e^{-2\pi i\frac{k}{N}n}
$ A_n=2\Re C_n=\frac2N\sum_{0\le k<N}X(k)\cos 2\pi\frac{k}{N}n
$ B_n=-2\Re C_n=\frac2N\sum_{0\le k<N}X(k)\sin 2\pi\frac{k}{N}n
あー、これを求めても仕方ないのか。
$ X(k)=\sum_{0\le n<N}C_ne^{2\pi i\frac nN k}=\sum_{0\le n<N}C_ne^{2\pi i\frac nT t_k}
$ \because X(k)=\frac12A_0+\sum_{0<n<\frac N2}\left(A_n\cos\frac{2\pi}{T}nt_k+B_n\sin\frac{2\pi}{T}nt_k\right)+\frac12A_{\frac N2}(-1)^kだから、$ \frac {N}{2T}=\frac{1}{2\varDelta t}が最大の振幅になる
よって、$ A_nと$ B_nの振動数は$ \frac nTとなる
$ e^{-2\pi i\frac nNk}=e^{2\pi i\frac {N-n}Nk}だから、
4 つの観測データを ∆t = 1 秒刻みの間隔で得た.X0 = 0, X1 = 1,X2 = 2, X3 = 2 とする.(単位は省略,地震加速度であれば通常は(cm/s2) 複素 Fourier 係数 Cn を計算せよ.
$ C_n=\frac1N\sum_{0\le k<N}X(k)e^{-2\pi i\frac{k}{N}n}
$ = \frac14(0\cdot e^{0}+1\cdot e^{-2\pi i\frac n4}+2\cdot e^{-2\pi i\frac 24n}+2\cdot e^{-2\pi i\frac 34n})
$ =\frac14(0+e^{-\frac12\pi in}+2e^{-\pi in}+2e^{-\frac32\pi in})
$ =\frac14(0+(-i)^n+2(-1)^n+2i^n)
$ C_0=\frac14(1+2+2)=\frac54
$ C_1=\frac14(0-i-2+2i)=\frac12(-2+i)
$ C_2=\frac14(0-1+2-2)=-\frac14
$ C_3=\frac14(0+i-2-2i)=\frac14(-2-i)
また、$ C_{N-n}=\frac14(0+(-i)^{4-n}+2(-1)^{4-n}+2i^{4-n})=\frac14(0+i^n+2(-1)^n+2(-i)^n)だから共役になっている
同様に Fourier 係数 An および Bn を計算せよ.